コア東京2014.11月号 旧小島小学校

東京都建築士事務所協会の機関誌「コア東京」の裏表紙、「思い出のスケッチ」というコーナーがあり
イラストと文章を寄せています。

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「台東区 旧小島小学校」
 大江戸線・つくばエクスプレス線「新御徒町」を降りてすぐ、下町の趣が色濃く残る界隈に、頭にチューブを巻いたようなユニークなデザインの「旧小島小学校」が姿を現す。竣工は昭和3年、設計は東京市臨時建設局、鉄筋コンクリート3階建て、関東大震災後の復興小学校の一つであり、今年で86才になる。私が通った兵庫県の片田舎の小学校が、昭和50年代になってもまだ木造校舎を使用していたことを考えると、何とも大東京のハイカラさに脱帽せざるをえない。
 しかしここ4年の間にも浅草橋の「旧福井小学校」、築地にほど近い「明石小学校」など次々に解体されるところを目の当たりにしている。小学校ではないが現存する最後の同潤会アパートであった東上野の「上野下アパート」もついこの間解体された。戦争体験者も少なくなり、ましてや関東大震災からの復興の象徴であり、東京大空襲にも耐えた復興小学校もなくなっていき、一体どうやってその記憶を引き継いでいこうとしているのか心配でならない。
 現在この「旧小島小学校」はファッションデザイン関連創業支援施設「台東デザイナーズビレッジ」として立派に機能しているところをみると「老巧化による耐震性の問題と教育環境の改善」という当局の大義名分が、やや白々しいものに感じられやしないだろうか。


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OCM一級建築士事務所 台東区浅草橋5−19−7 大島健二
by ocm2000 | 2014-11-12 14:48 | □建築イラスト | Trackback | Comments(0)
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